井伊谷は戦火に包まれ、すべて焦土と化しまった
でも、幸いにも死傷者は一人もでなかったのだ
兵は去ったあと、井伊の民たちはまた1から村を作ることに尽力を尽くす
そして、直虎は龍雲丸と堺に向けて出発するのだが…
前回(第37回)のお話をサラッとおさらい
井伊家は滅亡したが、皆それぞれに落ち着き平穏な暮らしが始まっていた
直虎も農婦となり、龍雲丸と仲良く暮らしていた
そんな中、武田軍が侵攻して来た!その勢いは凄まじく、井伊谷にも魔の手が伸びてきた
井伊谷城を守っている近藤は交戦の構えを見せる
勝ち目のない戦さを止めるべく、直虎は井伊谷に乗り込み近藤と直談判
近藤は逃げることは承諾したが、城に火をつけて焼き払ってしまう
第38話 2017年9月24日放送
ネタバレを含みます
まだ詳細を知りたくない方は読まない方がよいでしょう
会話多めで書いています
井伊の戦後
武田軍が井伊に入った時には、城は焼かれ、村々はもぬけの殻でだった
信玄「何一つ渡さぬか。よかろう、では何一つ取るまい。すべての家屋敷を焼き払うてしまえ!」
兵は手当たり次第に火をかけた。
家々も寺社も燃え、里は焼け野原となった
直虎は龍雲丸から高瀬の様子がおかしいかったことを聞いた。城に火が回る中、逃げようともせずに立ち尽くしていたというのだ
直虎「足がすくんでおっただけではないのか?」
龍雲丸「ならいいけどよ。俺には、死ぬ気に見えた」
直虎「何ゆえに……」
龍雲丸「分からんが、目を離さぬほうがいいかもしんねえぞ」
そういえば、隠し里にいた皆がそれぞれの身の振り方を決めたとき、高瀬が近藤家での奉公を選んだのも妙だった…
直虎は賭けに出てみた
高瀬が近藤の部屋に運ぼうとしていた薬湯を取り上げ、飲もうとしてみたのである
高瀬は動転し、茶碗を振り払って廊下に落とした。毒が入っていることを認めたも同じだった
直虎「そなたは武田の間者か。……そうであろう」
父が亀之丞というお方であるのは偽りではない。と高瀬は話した
高瀬「母が亡くなった折、重い借金がございまして……、私はもう身を売るよりほかはなく……、そんな折に武田から話が来たのでございます。」
直虎「……われを殺すのが使命であったのか」
高瀬「いえ。私の役目は井伊に潜り込み、いざという折に調略を仕掛けよということでございました……」
直虎「今は、武田から近藤殿を殺せと言われておるのか?」
高瀬「……近藤様を殺せば、母上の手に井伊が戻ってくるではないですか!」
直虎は思わず瀬を叩いた
直虎「さようなことを誰が頼んだ!」
直虎はたまらず高瀬を抱き締めた
直虎「つらかったろう、誰にも言えず」
高瀬は身を震わせて泣きだした
井伊谷は、一面の焼け跡となっていた
隠し里に戻った直虎は、里に戻れることを村人たちに告げた
直虎「武田は西へ急いでおるらしく、早々に出立したそうじゃ。残念ながら、家々は焼かれてしもうたが……」
村人「なんで、おとわ様が謝るで」
村人「ほうだにい、一人も死なんかったじゃんねえ」
村人「どうせ、家もボロボロやったしやあ」
村人「建て替えるんに、いっそ都合がいいじゃん」
村人「みんなして、前よりいい村にしまい。のお!」
直虎も皆と一緒に村の復興に精を出した
そんな様子をみていた龍雲丸は少し心配顔だった
そして、直虎に堺に一緒に行くのは止めたほうがいいのでは?と提案した
龍雲丸「ここでやめちまっていいのか?この先を見たくはねえのか?」
直虎「よい。私はかしらと堺にいく。頭とともに新しいくらしがしたいのだ」
直虎はそういい切った
堺の向けて出発!
直虎と龍雲丸が、堺へ旅立つ朝が訪れた。
送りに出た一同と、二人は別れの挨拶を交わした
直虎「高瀬、何かあったら一人で抱え込まず、母上や昊天さんに相談するのじゃぞ」
龍雲丸「いざとなったら堺に逃げてこい。いつでも面倒見てやっから」
直虎は微妙な違和感を覚えていた。南渓たちの様子がなんとなくおかしいのだ
直虎「……和尚様。何か?」
南渓「いや。なんでもない。二人とも達者でな」
その後方では、傑山に耳打ちされた直之が、驚いた顔になっている
中村屋「では、参るといたしましょうか」
二の日のために、気賀まで船で来てくれた中村屋が2人に声をかけ、龍雲丸と肩を並べて歩きだした
その後ろを行きながら、直虎は気もそぞろである
ちらちらと振り返っていた龍雲丸が、急に直虎の手首をつかむと、中村屋に一礼し、来た道を戻り始めた
龍雲丸「帰んぞ」
直虎「待て、われは帰らぬぞ!ともに堺に…」
龍雲丸はわざと冷たく直虎に言い放った
龍雲丸「勝手についてくんじゃねよ、ばばあ!戻れ!」
龍雲丸「城も家もなくともさ、あんたはここの城主なんだよ。根っからそうなってんだよ。だから戻れ。あんたには、戻ってやんなきゃいけねえことがあんだろうが!…何も今無理やり行かなくてもよ。やることやって終わったら来りゃいいじゃねえか。……待ってっから」
直虎「そんな日など、来るわけないではないか。ここで行かねば、頭とともに生きることなどできぬではないか!」
直虎を抱きよせた
龍雲丸「んなこと分かんねえじゃねえか。あと十年、二十年」
直虎「嘘をつけ。十年も二十年も待つわけがない……」
龍雲丸「あんたみてえな女がほかにいるかよ。情にもろくて、泣いたり怒ったり忙しい。そいつがなんでか兵一人使わず町を手に入れ、人一人殺さず戦を乗り切り、したたかに世を変えていくんだぞ。そんな女がほかにどこにいんだよ。なあ」
直虎「…待たずとも良い。頭にはやはり心のままに生きて欲しい。ただあの約束だけは忘れないでほしい。我より先に死なぬと」
龍雲丸「そっちもな」
直虎「……達者でな」
龍雲丸「そっちも」
唇と唇が重なった。直虎は心の奥で龍雲丸と別れを告げた
南渓たちを動揺させていたのは、信玄が客死したという知らせだった。病が悪化し、甲斐へ兵を引く途中で、ひっそりと息を引き取ったのである
信玄の死に勢いを得た家康は、武田勢を遠江から一掃することに専念する
井伊谷は再び徳川領となった
天正2年
龍潭寺では直親の13回忌が執り行われることになった
南渓は松下家にも知らせを送ってあり、しのや虎松らがやってくることになった
おもな出演者
井伊 直虎 主人公(次郎法師) 柴咲コウ
龍雲丸 龍雲党の頭 柳楽優弥
高瀬 井伊家の姫 高橋ひかる
中野直之 井伊家家臣 矢本悠馬
あやめ 新野家長女 光浦靖子
方久 龍潭寺の僧 ムロツヨシ
武田信玄 武田家当主 松平健
南渓和尚 龍潭寺の住職 小林薫
徳川家康 松平家当主 阿部サダヲ
【大河ドラマ放送日時】
毎週日曜 総合テレビ 午後8時より
BSプレミアム 午後6時より
再放送 毎週土曜 総合テレビ 午後1時5分より
しのぶの一言
龍雲丸は井伊で仲間の帰りを待つこと、そして直虎にそばにいることを選んだのだけれども、楽しそうには見えなかった
だから、直虎は堺に行く事を選んだのでしょう
龍雲丸に、以前のように生き生きと働いて欲しいと、そう願っていたのだと思うのです
でも、やっぱり直虎は井伊を離れることなど無理な話
龍雲丸にはそれが痛いほどわかるので、直虎に井伊に残るように言ったのでしょう
男なら”俺について来い”とか言いがちだけど、龍雲丸はそうしなかった
無理に連れて行けば直虎が苦しむのがわかるから…
愛してるからこそ、お互いを思いやり別れを決める2人
深く惹かれ、愛し合い一緒になることが出来てけれど、一緒に生きていくことができなかった…
こういうこともありますよね…(涙)
◎各回のあらすじはコチラ ➡「おんな城主 井伊直虎 」あらすじ一覧
◎前回のあらすじはコチラ ➡「直虎」第37回あらすじ!武田軍がやってきたー!ネタバレあり
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