
©NHK
薩摩の侍たちはよく チェストーーー! と叫びます
大河ドラマ「西郷どん(せごどん)」の中でも、ナレーションの西田敏行さんもよく言います
キバレ、吉之助、ちぇすとー!
吉之助も郷中の薩摩藩士たちもチェストとかチェス、チェスト行けーなどと叫ぶことがあります
で、チェストの意味ってご存知ですか?
チェスト!と一緒に言われている言葉で きばれ という言葉がもあります。きばれ については下のリンクを見てください。
チェストとは?
「チェスト」を大辞林で調べますと下記のように書かれていました
チェスト〖chest〗
①胸。胸部。胸郭。→バスト
②貴重品などを入れる、ふた付きの大きな箱。また、整理だんす。
いやいや、そうじゃない!
胸!とかタンス!と叫んでるいるわけがありません!
鹿児島県(昔の薩摩)の方言で、 自分を鼓舞する時に使う叫び声です。
「それーっ」とか「やぁーっ」という意味になります。他にも実際には下記のような意味合いでも使われていたりします。
「はいっ!」「いくぞー!」「やったー!」「がんばれ〜!」「よっしゃー!」要はなんでもありなのかも。
しかも、チェストーって誰かが叫ぶと、周りも人次々と追従して、なんだか盛り上がったりしてたりします。どうも男心を妙に刺激してしまう不思議ワードなようです。
◎他にも面白い言葉があるので、下のまとめから見てみてください↓
西郷どん(せごどん)に出てくる方言!薩摩弁(さつまべん)のまとめ
最終回(第47回)はチェストを連発!
西郷軍は政府軍と激しい戦闘の末、鹿児島へ。政府軍はトドメを刺すべく、西郷軍に総攻撃をかけます。
西郷は覚悟を決め、皆の前に立ち気勢を上げました!
チェストー!きばれー!
そして、西郷軍は最後の死闘を繰り広げます。その時、西郷は何かをずっと叫んでいました。
いったい何と言っていたのでしょう…?
その口の動きをずっと見ていたら、わかりました。
そうです、西郷はチェストー!と叫んでいたのです(たぶん)
第47回の戦闘シーンではチェストの雄叫びがあちこちで聞かれるチェスト祭り状態になっています。
機会があれば、ぜひチェックしてみて下さい。
チェストの語源は色々な説がある
- 「強くいくぞ!」→「つえすっど!」→「ちぇすっど!」→「チェスト!」と訛っていった
- 剣で相手に斬りかかる時の示現流の心構えの一つ「知恵を捨てよ(無心になれ)」という言葉が掛け声として変化した
- 「チェスト(胸)を狙え」という意味から、「チェスト!」という掛け声が生まれた
など色々と説はあるようですが、どれが本当なのかはっきりとはわからないようです。
また、チェストに関する言葉を調べていたら、すごい言葉に出会ってしまいました。下の3つは「衛府の七忍」という漫画に出てくるちょっと恐ろしいワードです。
似たようなかけ声
示現流の流派の一つである、薬丸自顕流の斬撃時の掛け声はチェストではなく
キエエーーー!!
といった猿叫(猿の絶叫)に近い金切り声を発します
気合と同時に声で相手を威圧するのです
示現流(じげんりゅう)とは、
薩摩藩を中心に伝わった古流剣術。流祖は東郷重位。現在の宗家は13代東郷重賢。
薩摩藩内では江戸後期に島津斉興より御流儀と称され、分家の佐土原藩を除き、藩外の者に伝授することを厳しく禁じられていた御留流である。
薬丸自顕流(やくまるじげんりゅう)とは、
薩摩藩士・薬丸兼陳(やくまる けんちん)が示現流を修めた後、家伝の野太刀の技を元に編み出した古流剣術である。野太刀自顕流(のだちじげんりゅう)、野太刀示現流、薬丸流、薬丸派示現流または単に自顕流とも呼ばれる。伊藤政夫によれば、「野太刀自顕流」が正式名称であるとされる。読みが同じな上に、盛んな地域も同じ薩摩のため、しばしば示現流と混同される。
しのぶの一言
チェストー!っていう言葉は時代劇や漫画では見かけますが、関東ではあまり聞かないなぁ…と思っていたら、
ムネリンが使っていました!
ムネリンのチェスト!
チェストーーーー!
※ちなみに大河ドラマ「翔ぶが如く」でも西田敏行さん演じる西郷隆盛や薩摩武士たちがチェスト!って連呼していました〜
◎その他の薩摩弁についてはこちら↓で解説しています!
◎ その他の関連記事はコチラからどうぞ!
◎LINEで友達追加していただくと更新情報などをお知らせします!