第43回資格と死角
2022年11月13日(日)
次の鎌倉殿
京より鎌倉に戻った頼家の遺児・公暁(こうぎょう)は乳父母に三浦義村に必ず鎌倉殿になってみせると息巻く。
義村は公暁を伴い御所を訪れる。公暁は尼御台に次の鎌倉殿になる意欲を語る。予想外の展開に尼御台は戸惑いを隠せない。
その後鎌倉殿に挨拶に行くと、京より養子を迎え跡を継がせるという話しを聞き、公暁は驚愕する。
自分が次の鎌倉殿になれると信じていた公暁は、義村に話が違うと詰め寄る。義村は、公暁が千日参籠に入っている間に鎌倉殿を説得すると約束する。
外界との交流を絶ち、堂内に籠もり神仏に祈る。出入りできるのは世話役の稚児のみである。
養子の話しを覆したいと考える義時は、義村、実衣と話し合う。上皇の子息が養子にくるならば諦めるしかないが、それはあれえないと推測する。
尼御台は京から養子を取れば、御家人同士のいさかいはなくなるだろうと考え、鎌倉殿に勧めたのだが、義時らの反発が強いため不安になり、大江広元に相談する。
広元は自分の思った道を突き進むべきだと尼御台の背中を押す。
上皇より後継ぎについて手紙をもらった鎌倉殿は主だった家臣を集める。そこへ千日参籠中の公暁も現れ、参加を表明する。
鎌倉殿が京より養子をとる話しを始めると、義時が遮る。そのような大事なことを1人で決めるべきではない。今一度、我ら宿老が時をかけて話しあうべきと主張する。
鎌倉殿は、すでに上皇様からは親王様の中から誰かを遣わしても良いと返事をもらっていることを明かす。
義時は引き下がるしかなかった。
義時「実現すればこれに勝る喜びはございません」
義村「御家人たちも喜ぶと思います。」
話を進めるために尼御台が上洛することが決まる。
蹴鞠外交
尼御台は時房を伴い上洛し、藤原兼子と対面する。尼御台は、兼子の自尊心をくすぐり、信頼を得る事に成功。
時房が蹴鞠の名手であると聞いた上皇は時房に近づく。上皇は時房にさりげなく鞠を蹴らせ、お互いに蹴り合う。
相手が上皇であることを知らない時房は、上皇の肩を軽く押してしまう。すると、控えていた者達が飛び出してきて、時房を取り押さえる。
相手が上皇だと知った時房は慌てて非礼を詫びる。
その後、鎌倉殿の後継が頼仁親王になることに決まる。
鎌倉殿は左大将に任命され、右大臣だった頼朝の官職を超えた。また尼御台は従三位に叙せられる事になった。
鎌倉殿は泰時も何かの官職に推挙したいと源仲章に話す。
仲章「菅原道真公と同じ讃岐守はいかがでしょうか?」
仲章は自分が推挙すれば大丈夫だと太鼓判を押す。義時が廊下を歩いていると仲章が近づいてきた。
仲章「頼仁親王様が鎌倉殿になられた暁には、この源仲章が関白として支え、政を進めていく」
仲章は義時には引退を勧め、執権への野心をチラつかせる。
義時は泰時に讃岐守を断ってほしいと伝える。
義時「いずれお前は執権になる。お前なら私が目指していてなれなかったものになれる」
その時、仲章が泰時の前に立ちはだかるだろう。だから、仲章に借りを作るようなことがあってはならないと。
泰時「ご安心ください。私も讃岐守は辞退しようと思っていたところです。」
泰時は、義時が目指していてなれなかったものとは何かを尋ねてみたが答えは返ってこなかった。
頼仁親王が後継になったという噂を聞いた公暁は、義村に信義を確かめる。
義村「若君が鎌倉殿になれば、必ず災いが降りかかる。これでよかったのです。」
公暁は何のことかわからず、義村を問いただす。
義村は、父・頼家の死の真相を知らないことに驚く。公暁の母・つつじの思い、また親友の義時を裏切ることはできないと義村は口を閉ざす。
公暁は混乱し、義村に詰め寄る。義村は根負けして本当のことを話す。
義村「あなたの父上は殺されたのです。北条の手によって。」
義時が頼家を亡き者にし、扱いやすい実朝を鎌倉殿に仕立て上げたと明かす。
公暁は幼い頃、見知らぬ老婆から北条を許すなと囁かれたことがあったとを思い出す。
義村は公暁の怒りを煽る。
義村「北条を許してなりません。北条に祭り上げられた源実朝もまた、真の鎌倉殿にあらず。」
鎌倉八幡宮にて左大将の拝賀式、直衣始の儀式が執り行われる。その様子を公暁が物陰から覗いていた。
感想
突然現れた公暁がギラギラしていて不気味な感じがする。
以前、頼朝と上洛したときは、丹後局にやり込められた尼御台だったが、今回の兼子とのやり取りでは上手に対応していた。さすが!
三浦義村は公暁を使って浮上しようとしてたけど、無理と解ると公暁の怒りを煽ったり。かなりの悪。何するかわからないから目が離せない。
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