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第45回 八幡宮の階段
2022年11月27日(日)
天命に逆らうな
建保７年(1219)1月27日夜、雪が降る中、鶴岡八幡宮では鎌倉殿の右大臣拝賀式がとり行われる。
歩き巫女のおばばがひょっこりと現れ、鎌倉殿に天命に逆らうなと告げる。
階段の途中の木の影には公暁が隠れている。
階段の下から様子を伺っていた三浦義村は肩をたたかれ振り返る。そこには儀式に参加しているはずの義時が憮然と立っている。
義時は義村に拝賀式の行列から外されたことを打ち明け、公暁がどこに潜んでいるのかと尋ねる。
義村は、義時が公暁が鎌倉殿を狙っていることをわかっていながら、なぜ鎌倉殿を助けにいかないのかと訝しんだ。
義時「鎌倉殿は私に憤っておられる。もし、公暁殿が打ち損じたら、私は終わりだ。」
泰時が駆け込んできて、公暁が義時も狙っていることを知らせる。義時は、鎌倉殿を助けに向おうとする泰時の腕をつかみ、大切な儀式の邪魔をするなと言い放つ。
拝賀式を終えた鎌倉殿の一行が階段を降りると、階段に潜んでいた公暁が飛び出す。
公暁はまず源仲章を斬り付けた。
公暁は直前に義時が仲章と入れ代わった事を知らない。公暁は仲章にとどめを刺すと、今度は刃を鎌倉殿の方へ向ける。
鎌倉殿は懐から小刀を取り出すが、天命に逆らうなという声を思い出し、小刀を捨ててしまう。
鎌倉殿はそのまま公暁の刃に倒れる。
公暁は声明文を読み上げ始めるが、手から落ちて血だらけになってしまい、読むのを断念。
斬り捨てよ！と義時は御家人たちに命じる。
天から守られている?
鎌倉殿のなきがらは御所へ運びこまれる。
義時は今後のことを大江広元、三善康信と話し合う。義時は、後鳥羽上皇には鎌倉殿は失ったが動揺は一切ないと知らせるよう康信に命じる。
義時は自分が天命により生かされたと感じる。
義時「どうやら私には、まだやらねばならぬことがあるようだ。」
尼御台は謀反を起こした公暁の命を助けたいと話すが、実衣と義房から反対される。
千世が鎌倉殿の最後の言葉が書かれた紙を持って尼御台の部屋にやってくる。
義村は公暁を見つけ出そうと必死になる。
義村「われらが謀反に加担していたことをしゃべられたら、三浦は終わりなんだ。」
公暁は御所に忍び込み尼御台に会う。公暁は鎌倉殿のあかしであるドクロを持ち出し、自分が4代目の鎌倉殿であると言い去っていった。
義村は義時に、公暁を焚き付け武士の頂点に立とう試みたことを白状する。
しかし、権力を持ったことでいつも怯えて見える義時を見ていて嫌気がさしてやめたという。
義時は義時に、公暁が自分を殺そうとしたことを知っていたのではないか？私に死んでほしいと思っていたのではないかと義村に確かめてみる。
義村はきっぱりと否定したが、立ち去るときに襟に手を触れていた。
襟に触るのは、義村が嘘をついているときの癖なのだ。
義村が館にもどると公暁が逃げ込んで来ていた。公暁は京に逃げたいので手はずを整えてほしいと義村に要求する。
義村は同意してみせるが、背後から公暁を刺殺する。義村は御所へ行き、公暁の首桶を差しだす。
泰時は義時に、八幡宮で腕をつかみで行かせないようにしたことについて追求してくる。
鎌倉殿の死を望んでいたことについて非難し、義時が鎌倉を思い通りにするのなら自分が阻止してみせると言い放つ。
次男の実朝、孫の公暁を相次ぎ失った尼御台は意気消沈。一人になると小刀を喉元につきあてたところにトウが現れ阻止する。
京にも鎌倉殿殺害事件の知らせが届く。
藤原兼子は鎌倉などに親王様を行かせてはならないと主張する。後鳥羽上皇も同意するが、慈円は異を唱える。
親王が下向しなければ鎌倉は北条のやりたい放題になるというのだ。
鎌倉でも親王を迎えるかどうか話し合いがもたれる。義時は、この際もっと扱いやすい人を親王として迎えたいと考えているが泰時らは反対する。
義時はできれば向こうから断ってくるように仕向けるために、一日も早く親王に来ていただきたいと催促することを思いつく。
傷心の尼御台が伊豆に帰ると言い出すが義時は断固拒否する。
義時「姉上にはとことんつきあってもらう。われらは一心同体。これからも、そしてこの先も。」
実衣は息子の安倍時元を次の鎌倉殿にしようと企む。
義時は運慶に自分に似せた仏像の造立を依頼する。運慶は断るが、義時の威圧的な態度に押され、承諾する。
義時「天下の運慶に、神仏と一体となった己の像をつくらせる。頼朝様がなしえなかったことをしたい」
感想
源仲章に太刀持ちを交代させられたおかげで命拾いをした義時。
天に守られていると解釈し自信を深める。鎌倉には自分の敵はもういないし、これからは思い通りに物事を動かせるはず。
その一方、友には裏切られかけ、息子の信頼も失う。義時の孤独感を表現する小栗旬には圧倒された。
初々しかった若者がこんな風にダークになってなんて！さらにダークになる予感。怖いけど、絶対に見逃せません！
頼朝が亡き後、義時が伊豆に帰ろうとしたのを引き止めたのは尼御台。それがブーメランとなって自分に向かってしまう。
義時に闇を断ち切るためにあなたは何をしたのか？とまで言われてしまう。思わず固まってる尼御台。今こそ、その底力を見せてほしいものです！
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