江戸時代には、多くの学者や発明家が登場しましたが、その中でも異彩を放つ存在が平賀源内（ひらが げんない）です。
彼は科学者、発明家、医者、作家、戯作者など、数々の分野で才能を発揮し、日本のレオナルド・ダ・ヴィンチとも称されました。
本記事では、平賀源内の生涯と業績について詳しくご紹介します。
平賀源内の生涯
1728年（享保13年）、讃岐国（現在の香川県高松市）で足軽の家に生まれる。幼少期から学問に熱心で、大坂や江戸で蘭学や医学を学びます。
平賀源内は家督を継がずに江戸へ出て、学問や研究に没頭する浪人となりました。その後、自らの才能を活かして発明や文化活動を行い、多方面で名を馳せます。
田沼意次が政権を握った時代には、蘭学の知識を活かして様々な分野で活躍。発明や鉱山開発、文化活動など多岐にわたる功績を残しました。
晩年は金銭的に困窮し、トラブルから殺人事件を起こしてしまい、獄中で亡くなったとされています（諸説あり）。
平賀源内の主な業績
発明家としての活躍
エレキテル（摩擦起電機）
西洋の静電気発生装置を修理・再現し、日本で初めて電気に関する研究を行いました。
エレキテルは現代の電気という言葉の語源にもなっています。
寒暖計（温度計）
ガラス管を使った温度計の製作に成功し、日本の科学技術発展に貢献しました。
鉱山開発
日本各地の鉱山開発に関与し、資源活用を提唱。日本の産業発展の基盤を作りました。
実際には次のような鉱山活動に関わったとされています。
1. 佐渡金山（新潟県）
2. 生野銀山（兵庫県）
3. 阿仁銅山（秋田県）
4. 伊豆金山（静岡県）
5. 石見銀山（島根県）
6. 讃岐（香川県）
作家・戯作者としての活躍
根南志具佐（ねなしぐさ）は当時の社会を風刺した、ユーモアあふれる作品として有名です。
他にも、浄瑠璃や黄表紙などの大衆文学も手掛け、庶民文化の発展に貢献しました。
(3) 医学・薬学の研究
西洋医学を学び、日本での医療発展にも寄与。蘭学の発展を促し、多くの医者に影響を与えました。
3. 現代への影響
エレキテルの研究は、後の電気技術の発展につながる先駆けとなりました。
土用の丑の日にウナギを食べるという習慣も、平賀源内が宣伝の一環として広めたとされています。
彼の発明精神は、現在の日本の技術革新の礎とも言えるでしょう。
4. まとめ
平賀源内は、科学・文学・医学・経済・文化と、あらゆる分野で活躍した異才の持ち主でした。日本の発明史や蘭学の発展において、彼の功績は今でも語り継がれています。