今まで長い間大河ドラマをみてきましたが、こんな大河は初めてです!
予想を裏切るにも程があり過ぎます
今はとてつもない衝撃をうけて
出来るだけ大河ドラマのことを思い出さないようにしているのですが
政次と直虎のあの最後の場面が脳裏に焼き付いていて
頭を離れないのです
でも、思い直して、このことを忘れないうちに書いておくことにしました
戦わずして勝つ
以前、直虎と政次でこんな会話がありました
直虎「もし、そなたがわれの立場なら、どうやって井伊を守ろうと考える?そのために何を備える?」
政次「私なら戦わずして勝つ方法を探ります。周りの思惑や動きに嫌らしく目を配り、卑怯者、臆病者よとのそしりを受けようが、断固として戦いませぬ。それが大国に挟まれた、小さな井伊が生き延びる唯一の道かと考えております」
戦わずに勝つ
そのやり方を政次は一貫してやり通しました
でも、戦わず勝つということは、いつも綺麗事で済むとは限らなかったのです
時にはとんでもない代償を払わなくてはならないこともあるということ
それが人の命ということも…
そなたを上手く使う、ということ
牢に入れられた直虎を助けるために、自ら牢に入る政次
政次はすべての罪を被り処刑されることになるのです
直虎は龍雲丸に頼んで、政次を助け出そうとしますが、
政次はそれをキッパリと拒否します
自分が逃げれば、井伊谷の他の人が犠牲になる可能性がある
自分の首一つで済ますのが最も血が流れないのだ
直虎は動揺します
そして、考えました
政次に何をしてやればよいのかと
1人、井戸端で長い間瞑想します
その中で回顧シーンがでてきます
「われを上手く使え
われもそなたを上手く使う」
そういえば、南渓は牢に入れられている直虎に会いに来た時、こう言いました
「井伊の為に何をなすべきかよく考えよ」
井伊のために自分がすべき事、そして政次を上手く使うこととは何か…
やがて、政次の処刑が決まり、南渓が直虎に一緒に行くかどうか聞きにくるのです
直虎はこう答えます
「行きます。われが政次を送ってやらねば」
そのとき私は、政次の最期を見送って、経をあげるのかな?
辛いからやめとけばいいのにとボンヤリ思っていました
まさか、そのあとトンデモない事態が起こるなどとは、全く予想もしてませんでした
命をかけた大芝居
牢から連れ出される政次
ボコボコにされて傷だらけの落武者姿でまっすぐ歩く事さえ出来ないのに
スッキリした穏やかな顔をしていました
尼姿の直虎も落ち着きはらって政次を静かに見つめていたのです
磔にされた政次に死刑執行人が
槍を構えた瞬間
突然、直虎は槍を奪いとって政次の前に飛び出してきたのです!
そして、政次の心臓をめがけて突き刺し、すごい形相で
「地獄におちろ!」
そう叫んだのです!
あまりのことに何が起きたわかりませんでした
直虎のありえないアドリブにも
血を吐きながらも憎らしいことを言い返す政次
そして満足したようにほほえんでいました
でも、その時、政次の心の叫びが聞こえてきような気がしました
“よくやったぞ、おとわ、よくやった!”
政次はもう死ぬことが決まっていたのです
政次の死を井伊のために最大限に使うために
近藤の手ではなく直虎自身が手を下すことで
政次は自分を騙した奸臣であるということを演じきること
そして自分は生きて井伊を再興し
虎松に跡を継がせるということ
そのことを宣言したのだと
そういう風に理解するまでしばらく時間がかかりました
もちろん、それが正しいのかとどうかはわかりません
答えは一つではないと南渓もよく言っていますから
しのぶの一言
この大惨事にまだ気持ちの整理はつかなくて
思い出すと、涙が溢れてきてしまいます…
気持ちが落ちつくには、まだまだ時間がかかりそうです
ただ一つ言えることは、政次が近藤に殺されなくてよかった
直虎でよかったとそう思えるのです
政次は自分の命を使ってでも井伊を守りたかったのです
それを直虎がちゃんと受け止めて実行してくれたのです
もちろん直虎が手を下したことはショックだったのですが
たとえ政次はいなくなったとしても
政次の一部は直虎の中に宿っているのだと
そう思えるのです
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