第26回 悲しむ前に
2022年7月3日(日)
神仏の御加護はもうない
落馬した後、頼朝はずっと意識が戻らない状態が続く。医師の診断によれば、もってあと数日だという。
義時は口の固い畠山重忠と梶原景時の2人に事情を話し、頼朝が落馬した現場を目にした者たちを捕らえるよう頼む。医者には、口封じのために馬と砂金を渡すことにする。
義時から頼朝の状況を聞いた比企能員は、口止めされていたもかかわらず、妻の道と娘のせつに伝える。
頼朝の嫡男・頼家に嫁いだせつが次期御台所になるかもしれないと、興奮を隠せない様子である。
時政は頼朝の命乞いのため、三浦義村と時連をともなって水垢離(みずごり)を試みるが、寒さのあまり途中で戻ってきてしまう。
りくは時政と2人きりになると、頼朝はもう助からないと言い切る。そして、比企に全てを持っていかれてもよいか?子どもたちに惨めな思いをさせてもよいのか?と時政に詰め寄る。
次の日、時政とりくは全成に鎌倉殿を継ぐように申し伝える。仏の道を進む全成を還俗させ、実衣には御台所として覚悟を決めるように迫る。始めは渋っていた全成と実衣も次第にその気になっていく。
大江広元によれば、鎌倉殿とは朝廷より日本国総守護に任じられた者のことで、頼家が跡を継ぐ場合は、朝廷への申請が必要になる。また、喪中は昇進できないというしきたりがあるという。
そのため、頼朝が亡くなる前に駆け込みで申請することになり、三善康信と二階堂行政はその用意にとりかかる。
頼朝が危篤であることを聞きつけた三浦義村が義時のもとにやってきた。義時は、頼家に嫁いだつつじに男子が生まれた場合は、三浦家から乳父母を出して欲しいと頼む。
この先、北条家と比企家のいさかいが続くことを見越し、三浦家にあいだに入って欲しいと考えたのである。ようやく三浦家にも出番がやってきたと義村はニヤリとする。
頼朝を火葬する際の段取りについて義時と話す。時政は義時を呼び出し、次の鎌倉殿に全成にすることを宣言する。義時は全成が上にたてば、鎌倉が真っ二つに割れると懸念。
八田知家指揮のもと、秘密裏に火葬場が造設される。
頼家が御所に戻り、ようやく頼朝と対面をする。頼朝の危篤の噂が広まっていることを聞いた頼家は、御家人たちを集めて事情を説明するべきだと主張。
足立遠元が御家人たちに説明を試みるが、遠元の説明が要領を得ず、よけいに混乱する。
広元や康信の提案で、頼朝を臨終出家をさせることになった。死の直前に出家すると、極楽浄土に行けるのだという。
髷を切ると、中から観音像が出てきた。それは比企尼から授かったものだ。観音像は政子に手渡される。
政子は諦めきれず、頼朝と初めて会った頃に出した食べ物を枕元においてみることを思いつく。
廊下で実衣に呼び止められ、全成が次の鎌倉殿になる覚悟を決めたこと、自分も御台所として全成を支えていくつもりだと伝える。
政子は驚き、実衣には御台所が務まるはずがないと言い放ち、唖然とする実衣をおいて立ち去る。
建久10年(1199)1月13日、頼朝は息を引き取る。頼朝は荼毘に付され、骨は御所の裏にある持仏堂に治められた。壺を運ぶ役目は生前もっともつながりの深かった安達盛長が努めた。
頼家、第2代鎌倉殿になる
鎌倉殿の後継者をめぐり、能員と時政は対立する。能員は頼朝の嫡男・頼家を推し、時政は頼家では若すぎるとして全成を推し、互いに一歩も譲らない。
義時は、頼朝の後家である政子に決めてもらうことを提案。政子は頼家に対面し、鎌倉殿を継いで、鎌倉を混乱から守るように説く。
頼家は一旦は自信がないと拒むが、政子の説得に応じる。
実は、頼家が一旦拒んだのは、影時の助言に従ったためである。むしゃぶりついては節操がないと思われてしまうと景時が進言していたからだ。
第2代鎌倉殿は頼家が就任するが、北条家には亀裂が生まれてしまう。全成を鎌倉殿に推していた時政とりくは、政子と義時を罵倒する。
政子に御台所が務まるはずがないと言われた実衣も政子に対して辛くあたる。
火葬場のあとに義時が佇んでいると、頼時がやってきた。頼時は、頼朝の着物の汚れ具合から、先に気を失ってから馬から落ちたのではないかと推測すると伝える。
頼朝が武士として恥ずべき最期ではなかったことを知り、義時は安堵の表情を浮かべる。
頼朝のために身を捧げてきた義時は、自分のやるべきことはすべて終わったと感じていた。
政子に伊豆へ戻ることを伝えが、政子はすべてを押し付けて自分だけ逃げようとするなと猛反発。
政子「私のそばにいて。これまで頼朝さまをささえてきたように、これからは私を支えてください。お願い。鎌倉を見捨てないで、頼朝様を頼家を、私を」
政子は頼朝の髷から出てきた観音像を義時の手に握らせた。
感想
頼朝の意識不明からの死亡でも、悲しみを堪えて、気丈に振る舞う義時は見ていて辛かった。頼朝のことを誰よりも敬愛していたはずだから。
突然の引退宣言には驚いたけど、相当なショックだったということなのでしょう。
りくがどんどん黒くなってく。清純なイメージだった宮沢りえちゃんがこんな悪い女を演じるなんてビックリだ!
義時は政子に「それぞれが私欲に走らず、頼家さまをお支えすれば、この先を安泰。」なんて言ってたけど、絶対そうはならないと思う。みんな、私欲に走るでしょうねー。
このあとついに13人がでてくるわけですが、大揉め確実ですねー。
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