「直虎」第18回あらすじ!方久グッドジョブ!ネタバレあり!

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©NHK

前回は、種子島を製造している件を政次(高橋一生)に暴かれ、後見を降りるように迫られる直虎(柴崎コウ)直虎の運命はどうなる?

その後、直虎政次の真意に気づきそのことについて迫る。2人は和解するのか?

最後に龍雲丸(柳楽優弥)とその仲間の姿もチラッと。

【放送】

毎週日曜 総合テレビ  午後8時より
BSプレミアム 午後6時より
再放送 毎週土曜 総合テレビ 午後1時5分より

毎回一話ずつあらすじ、詳細情報、ひとこと(感想)を書いてますので、よかったら読んでいってください。

>>全体のあらすじはこちら




前回(第17回)のお話

虎松が寺で手習いを始めた。ところが登校拒否に。直虎はそんな虎松を一喝する。しのに反撃されるが、虎松は泣きながらも直虎について特訓を受ける。そして自分の殻を破ることができた。

一方、直虎の案で直之の持ち込んだ種子島(鉄砲)を井伊で製造を試みる。ところが政次に見つかってしまう。

>>>第17回の詳細なあらすじはこちら

詳細情報

ネタバレを含みます。
まだ詳細を知りたくない方は読まない方がよいでしょう。


おもな出演者


井伊 直虎
 主人公(次郎法師) 
柴咲コウ
瀬戸 方久  瀬田村の商人 
ムロツヨシ
小野 但馬守 政次 井伊家重臣 
高橋一生
虎松   井伊直親としのの嫡男 
寺田心
なつ 故小野玄蕃の妻 
山口紗弥加
奥山 六左衛門 井伊家家臣 
田中未央
中野 直之 井伊家家臣 
矢本悠馬
南渓和尚 龍潭寺の住職 
小林薫
祐椿尼 直虎の母 
財前直見

第18話   2017年5月7日放送

駿府の異変

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©NHK

直虎政次とともに駿府へ行き、後見を降りると太守様に直に申し出ることとなった。

ところが今川館についてみると、なんと方久がいた。

ここでなにをしているのかと問うと、

方久「商いに決まっておりましょう。先ほど、今川様に直虎様のお指図にて、と種子島を五平ごと売り渡してまいりました!」

種子島を今川側に渡してしまえば井伊に謀反を企んでいた形跡などないことになる。

直虎は申し開きをすることもなくなり、後見を降りる必要もなくなった。

政次は、単独で氏真に謁見することになった。

氏真との話しの途中で、家人が慌てた様子で駆け込んできたので、政次は退出した。

外で耳を澄まして聞いているとこんな事が聞こえてきた。

家人「先ほど知らせが参りまして。武田の義信公が、謀反のかどにて幽閉されました」

武田義信信玄の嫡男であり、氏真妹の嫁ぎ先でもあった。いわば、両家の懸け橋である。

その義信幽閉されるということは、今川にとっては由々しき事態である。

今度は寿桂尼の侍女が息せき切ってやってきた。

侍女「太守様!大方様が!」

氏真たちはすぐに寿桂尼の部屋に向かった。寿桂尼の容体は悪くなる一方で医師からこの2,3日が峠と言われたらしい。

氏真「ばば様。義信公が……信玄公に謀反のかどにて幽閉されました!武田に、信玄公に物申せるのは、ばば様しかおりませぬ。ばば様、どうか、どうかお戻りくだされ!」

寿桂尼「……武田が、なんじゃと……」

知恵は借りればよい

事なきを得て井伊谷に戻った直虎は、ささやかな酒の席を設けた。

方久種子島を餌にすると、すんなり氏真に目通りがかなったという。

方久「私、種子島の商いができぬものかと、井平にて五平という職人に作らせておりましたところ、ここまで出来上がりまして。

底の部分だけはいまだ出来上がっておらぬのですが、ここの金具の細工さえできますれば、完成というところにきております。

つきましては、この続きを駿府で作らせてはいただけませぬでしょうか」

氏真「駿府で、作る?」

方久「はい。作ることのできる見通しは立ってまいりましたものの、数を作るとなれば人も要りますし、鉄も要ります。

井伊様に掛かりを折半していただけぬかとお願いいたしましたところ、それはできかねる。いっそ、そのこと太守様に願い出てはと、わが主人から指図を受けまして」

氏真「乗った」

方久「どうでございます!この話!私のこの知恵!」

六左衛門「いやぁ、すばらしゅうございます!和尚様も同じことを言うておられました!」

方久「和尚様と!同じほどの知恵者ということにございますか!いや、参りましたなぁ、これは」

直之「偉そうに、結局、己の銭のためではないか。このままでは元は取れぬ。そう思うて、井伊から今川に乗り換えただけの話ではないか」


直虎
南渓に今回の事をところへ報告しに行った。

直虎「私は助けられてばかりではないですか!人集めのときには政次に、こたびは方久の機転で救われたまでのことで、私はといえば失策を重ねておるだけで。

もう、まこと、かような私に果たして井伊を守りきり、虎松に渡すことができるものかと……」

南渓「知恵など、借りられるだけ借りればよい話じゃと」

そして南渓は数冊の書物を直虎に渡した。

南渓「当主を継ぐような者なら皆、学んでおるようなものじゃがの」

直虎「さようなもの、なぜ、今まで薦めてくださらなかったのですか!」

南渓「おぬしのよさを殺してしまう気もしてのぉ」

直虎「私のよさ?」

南渓「おぬしのよさは、諦めの悪さと、生まれついての型にはまらぬ考え方であるゆえな。しかしまあ、少し先人の考えを学んでみるもよかろう」

直虎政次も、これを学んだのですか」

南渓「そうじゃな」

直虎「では、これを読めば、政次の手の内が分かるということにございますか?」

南渓「…まあ、そうかもしれぬの」

直虎は書物を抱えると、張り切って部屋を出ていった。

井伊の館では、祐椿尼のもとになつが訪ねてきていた。直虎は思い切って聞いてみた。

直虎なつ、つかぬことを聞くが。…何故、小野の家に戻ったのじゃ?」

姉のしのがいる新野の屋敷のほうが、はるかに居心地がいいだろうに。

なつ「亡き直盛様から申しつかったお役目にございますので」

直虎「しかし、あの頃とは違い、但馬は、その…あからさまに井伊をのっとろうしておるではないか」

なつ「ならば、なおさらにございましょう」

直虎「…なつは但馬が乗っ取ることを望んでおるわけではあるまい」

なつ「もちろんにございます」

直虎「では、息が詰まらぬか?但馬と暮らすのは」

なつ「義兄は私どもを気遣って、政の話は一切なさいませぬ」

直虎「そなたらを気遣う?政次が?」

なつ「ええ。義兄は、優しい人にございますゆえ」

直虎「や、優しい?」

なつ「義兄は夜道をひそかに照らしてくれる、秋の月のようなお方ですよ」

直虎「さように見えるのは、なつだけではないか?」

なつ直虎様。お立場として義兄と相いれぬことは致し方ござりませぬ。なれど、どうかそれが義兄のすべてとは思わないでくださいませ」

なつが帰ったあと、祐椿尼がふとこんなことを口にした。

祐椿尼「いえ。ずっと不思議に思うておるのですが、但馬はなぜ、嫁をもらわぬのですかね。

乗っ取りというのは、みずからの家を大きくしたい者がすることだと思うのです。但馬を見ていると、嫁ももぜいたくらわず子もつくらず、賛沢をしたいようにも見えず……どうも腑に落ちぬのです」

直虎「確かに」

祐椿尼「そうでしょう?但馬は、何故、あのように後見に執着するのでしょうか」

たけ「父親と同じでございましょう。井伊の上に立ちたい、それだけではないですか?」

直虎は一人になって子ども時代の出来事を思い出していた。

鶴丸政次)が体の弱い亀之丞に無理をさせるなと食ってかかってきたこと……。

”まあ、昔は、優しいところもあったか……”

”……敵を欺くには、まず味方から”

(どうかそれが義兄のすべてとは思わないでくださいませ)

直虎は突然、あることに気づいてしまった。

直虎は館から龍潭寺へ一目散に駆けてくると、南渓の部屋に飛び込んだ。

直虎「お、和尚様!和尚様!起きてくださいませ!われはずっと政次に欺かれておったのですか”和尚様はそれをご存じだったのですか”」

南渓「あ~、まあ、落ち着け」

直虎「考えてみれば、政次のふるまいはおかしいのです。わざわざ讒言をすると言いに来て、私にみずから後見を降りるように迫ったりなど…。

もし単に追い落とそうとするだけならば、さようなことはせず、さっさと讒言をしに行けばよい。それですべて片がつくはずです。

なれど、そうはせず、かように回りくどいやり方をするのは……私も虎松も首をはねられることなく、かつ、私を後見から降ろす。そのためだったのではないでしょうか。

ひょっとしたら、私はずっとだまされていて……あのときも政次は、直親を裏切ることで井伊を守ったのではないですか?

政次は、自分が今川には犬であると見せかけることで、井伊からは毛虫のように嫌われることで、一人矢面に立ち、己の手で井伊を守ろうとしているのではないですか?」

南渓「そうであれかしとは思うが、分からぬ。わしは政次ではないからの。じゃが、あれは優しい子じゃから……おぬしの言うとおりかもしれぬ。

もし仮にそうだったとして、おぬしはどうするのじゃ。その思いにどう応えるのじゃ、直虎よ。仲よしごっこをしては、政次の積み上げてきた策は水の泡となるだけぞ」

直虎「……政次の思いを無に帰さぬように努めようと思います。けれど……政次は一つだけ、一つだけ大きな間違いをしております。それはきちんと伝えたいと思います」

政次の心の中

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©NHK

執務を終えた政次は、井戸端にやって来た。

政次「武田が今川を切り落としにかかった…。恐らく向後、井伊は松平と武田と今川の思惑に揺り動かされるやっかいな土地となっていく……。あいつの夢枕にでも立ち、言うてくれぬかの、亀。危うくなるゆえ、早く下がれと。…」

少し離れた場所に直虎が立っていた。直虎政次の袖を掴んできた。

政次「……いかがなさいましたか」

直虎「話そう!政次!われと、少しでよいから」

政次「…今さら、嫁にもろうてほしいなどと言うても願い下げですぞ」

直虎「はあ?」

政次「戯れ言です」

直虎「相変わらず、いけ好かぬのう。敵も味方も欺くことで、守る。そういう手があるのじゃな、兵法というものには。書物で読んだ」

政次「あ、ああ……それは、結構なことかと」

直虎「今さら言うまでもないが、われは種子島を備えることで井伊を守ろうと思っておった。

それが今川の手に渡り、この先どうなるかは分からぬ。

もし、そなたがわれなら、どうする?もし、そなたがわれの立場なら、どうやって井伊を守ろうと考える?そのために何を備える?」

政次「……何故、それがしにさようなことを?」

直虎「誰よりも深く井伊を守る策を考えておるのは、そなただからじゃ。だって、そうじゃろう。そなたは井伊を手に入れることを考えてきたわけじゃ。

手に入れれば、ここはそなたの土地。必然、ここを守らねばならぬ。そなたのことじゃ。つけいる隙もない綴密な、まこと嫌らしい策を練り上げておるのじゃろ。

昼も夜もなく、ただ一人、そのことばかり考えておるのではないか。

ならば、聞いてみたいと思うのは当たり前ではないか!そうであろう!

政次、われは己で選んだのじゃ。この身を直親のうつし身とすることを、誰に望まれるでもなく強いられるでもなく、己で選んだ。

己の手で井伊を守ると、われは己で決めたのじゃ。故にもし、われが女子であるから守ってやらねばならぬとか、つらい思いをせずとも済むようになどと思っておるのなら、お門違い。無用の情けじゃ!

われをうまく使え。われもそなたをうまく使う」

政次「…私ならば、戦わぬ道を探ります」

直虎「戦わぬ」

政次「戦に戦わずして勝つ。もしくは戦いに及ばずとも済むよう死力を尽くす。

周りの思惑や動きに嫌らしく目を配り、卑怯者、臆病者よとのそしりを受けようが、断固として戦いませぬ。

それが大国に挟まれた、小さな井伊が生き延びる唯一の道かと考えております」

直虎「よいな。実に、但馬らしい……」

政次「では、一つお知らせを。どうやら、武田の嫡男・義信様が父君の信玄公に幽閉されたようにございます」

直虎「父が息子を幽閉したのか?」

政次「大事なのはそこではございませぬ。その幽閉された義信様は太守様の妹君。つまり、武田と今川との同盟が崩れかけてきておるということです。

いつとは言い切れませぬが、いずれ、武田は今川に牙をむいてきましょう」

直虎「戦わずに済ますためには、武田の動きに目を配っておきたいということか」

政次武田…。そして、松平

戦わずして勝つ道

翌日、南渓政次との話を伝え相談した。

南渓「では、常慶かのう」

直虎「あの愛想のない山伏にございますか」

南渓常慶の本拠、秋葉神社は武田に程近いし、松平にも出入りしておる。そうして、その実家は今川に仕える松下家じゃ」

直虎「それは……間者の申し子のようですな。ぜひともつながりを持ちたく存じます」
南渓「よいのか、もう。松平への遺恨は」

直親が窮地に立たされたとき、松平は助けの手を差し伸べてはくれなかった。

もしあのとき松平が合力してくれていたならば、直親は今もまだ生きていたかもしれない。

直虎「……私には、恨みを後生大事に抱えるような賛沢など許されますまい。いずれ、瀬名殿にもまた手紙を書きたいと思います」

井伊の館にて直虎は読書に夢中になっていた。

直之
「お。お進みになられましたか?」

直虎「うむ。気に入った言葉も見つけたぞ。百戦百勝善の善なるにあらず!戦わずして敵を屈することこそ最上の勝ち、というものじゃ。

……之の字はどう思う?例えば、われがこれを目指すと言うたら」

直之「孫子は兵法の神にございますぞ。その方が最上と言われる勝ち方ですぞ」

直虎「やってみねば…」

直之「やってみねば分からぬ!お止めしたところで、殿はそういうお方ですから。ならば、それがしはしくじったときの備えをしておきます」

しのぶの一言

直親の死後、今川から帰ってきた政次は人が違ったように冷徹な男に徹していましたよね。井伊の者からも嫌われ、政次はどんなに孤独だったことでしょう。

それも、自分を偽り悪者になることで井伊を守っていたなんて!なんて男前な!

そして、直虎政次が偽っていることを認知し、それを受け止めながら政次に迫り、核心に触れないようにしながら深い話するという。これがウルトラソウルというものなのでしょうか!?

複雑だけどこの直虎政次のやりとりには感動!そして泣いた!!

これからも政次は孤独の道を行くのでしょうけれど、せめてなつには政次のそばにいて癒やしてあげてほしいものです。



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