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兎と狼（うさぎとおおかみ）
2023年1月15日
織田信長と元康のなれそめ
松平元康は天文12年（1543年）松平広忠の嫡男として岡崎城で生まれる。幼名は竹千代。
母、於大は、竹千代は寅年、寅の日、寅の刻に生まれたので寅の化身のようにたくましく育つと宣言する。（本当は兎年だけど）
数年後、尾張の織田の進攻に苦しんでいた広忠は、6歳になる竹千代を味方の戸田宗光に預ける。
織田と通じていた宗光は広忠を裏切り、竹千代を織田に引き渡してしまう。
織田信秀は、竹千代と引換に今川と手を切るように広忠に持ちかけるが、広忠は断り竹千代を見捨てる。
信秀は竹千代の首をはねるよう命じるが、息子の信長が止めに入る。
信長は父、信秀に、生かしておけば使いようもあると持ちかけ、竹千代をもらい受ける。
竹千代はその後、信長と手下の荒くれ者たちと日々過ごすことになる。
無理やり相撲をさせられ、投げ飛ばされる続けるなど、辛い時代を過ごす。
織田軍が撤退！
今川本軍が桶狭間で織田軍に破れたため、先発隊の元康軍は大高城に取り残されていたまま。
大高城にとどまるのか逃げのか、元康は家臣たちから決断を迫られるが、決めることができない。そうこうしている間に、信長軍がやって来てしまう。
信長軍は城を取り囲んだまま動かない。あたりが暗くなると信長軍は突然、撤退してしまう。
元康は妻の瀬名を思い出し、駿府に戻ろうと言い、夜半に城を出て駿府に戻ることを決める。
そこへ岡崎から知らせが入る。城代の山田殿が討ち取られたという。
主がいない岡崎が攻めらる危険があるので、家臣たちは岡崎へ入るべきだと言い始める。
家臣たちが皆、岡崎へ行きたいと言うので、元康は拗ねてしまう。
元康「一人でも駿府に戻る。岡崎領に入ったら、岡崎に帰りたいものは帰ればいい。」
駿府へ向かう途中、敵が現れる。織田方なのか？
相手は松平の一つである大草松平家当主、松平昌久である。昌久は、戦のありさまを聞き、迎えに馳せ参じたという。
数正は、昌久は過去に何度も裏切っているので信じべきではない釘をさす。しかし、元康は昌久を信じる方に賭け、前に進み出る。
昌久軍は元康を見ると、一斉に銃を発砲しかけてきた。平八郎は元康を押し倒し守るが、他の兵たちは次々と銃弾を受け倒れる。
虎の目
元康軍は松平家の菩提寺である大樹寺に逃げ込む。
元康は自分が判断を誤ったせいで、多くの負傷者を出したことを悔やむ。
寺の周りを昌久軍が取り囲む。自分の首を出せば他の者たちを救えると考えた元康は、一族の眠る墓所へ一人向かう。
脇差しを抜き腹に突き立てているところに、平八郎がやってくる。平八郎は介錯をしてやろうと言い出す。
元康「厭離穢土（おんりえど）欣求浄土（ごんじゅじょうど）。汚れたこの世を離れ、極楽浄土へ行けという教えじゃ。」
平八郎「そうするがいい」
元康は平八郎がなぜそうのそうな物言いをするのか不思議に思い尋ねる。
平八郎の父も祖父も、元康の父や祖父を守って死んでいた。平八郎も自分の命を捨てるだけの値打ちのある方を主君と仰ぎたいのだと、悔しそうに言う。
平八郎「俺のまことの望みは、いつの日かお主を主君とあおぎ、お主を守って死ぬことであったわ。」
その言葉は元康の心に突き刺さる。尾張で過ごしたの地獄のような日々の思い出が蘇る。信長に投げ飛ばされ続け、弱ければ死ぬだけと言われ、無我夢中で信長に喰らいついたことがあった。
信長「ええぞ、それじゃ、その目じゃ！その目を忘れるな。」
元康は脇差し下ろした。元康の目の色が変わる。
覗いていた部屋から追い出された書生の榊原小平太は元康にこんなことを教えてくれた。
小平太「厭離穢土（おんりえど）欣求浄土（ごんじゅじょうど）はあの世へ行けという意味ではございません。汚れたこの世こと、浄土にすることを目指せ、と登譽上人（とうよしょうにん）教わりました。」
元康は寺の外に出ると昌久軍と対峙する。
元康「松平蔵人佐元康である。我らこれより本領岡崎に入る。」
後ろで構えている元康の家臣たちはハッとする。
元康「首が欲しければ獲ってみるがいい。ただし岡崎で我が帰りを待つ千の兵が怒りの業火となって貴殿の所領に攻め入るであろうから覚悟せよ！」
元康のあまりの勢いに昌久軍は動けなくなる。
元康「道を開けよ！」
元康軍は昌久軍の間を押し通って行った。
感想
だめんずだった松潤元信は後半、変身！やっと本領発揮かと思われたけど、前途多難そう…。
岡田准一の信長がワイルドでよき。官兵衛よりもこっちの方が似合うと思う。
瀬名ちゃんは元信の無事を喜んでるけど、これから地獄が待ってると思うと辛い。
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