前回(第40回)のお話をサラッとおさらい
万千代が井伊の名で徳川家に仕えること井伊家と松下家は大混乱に陥っていた
直虎は万千代に意見するために浜松城に向かった。直虎と万千代が大声でやりあっているところに家康が通りかかり、直虎は声をかけらける
直虎は家康と話し、万千代のことの将来のことも見据えて召抱えてくれたことを知る
帰りに松下家にて状況を話すと、万千代の養父の源太郎は万千代が松下の名を捨て、井伊万千代と名のる事を快諾してくれた
第41話 2017年10月15日放送
ネタバレを含みます
まだ詳細を知りたくない方は読まない方がよいでしょう
会話多めで書いています
後任の草履番ノブ
小姓に上がる条件とは、草履番の後釜を育てよというものだった。しかし連れてこられたノブと名のる男は、やる気のなさそうなの中年男だった
なぜだかノブを見て、ぎょっとした顔になったり、気色ばんだりする者が何人かいた
一方、井伊家では、松下家の後継者選びが進められていた。結果、中野直久が松下家に入ることに決まった
そして六左衛門からは井伊の戻りたいという申し出があった
直虎は近藤の居館に赴き、近藤の家臣である直久の養子縁組みと、六左衛門の帰還を願い出た
事件は唐突に起こった。本多忠勝がノブを見つけるといきなり背後からノブを締め上げて、玄関の土間に頭からたたきつけたのである忠勝「今すぐ出ていけ。この恥知らずが!」
刀まで抜き放った忠勝から、じりじりと後ずさりで離れながらノブが引きつった顔で訴える。
ノブ「お、久保様のお引き立てで、殿もこちらへと….もう十年も前のことではございませぬか!」
忠勝「出ていけと言うておる!」
榊原康政が2人の間に割って入った
康政「こらえてくれ。お前の気持ちは殿にお伝えするゆえ、頼む。俺の顔に免じて…」
忠勝はやっと刀を鞘に収めて立ち去った
万千代「榊原様、あの者は一体?」
康政「あやつは三河の一向一揆で門徒側に加わり、殿に刃を向け、あげくの果てに他国へ逃げた者じゃ」
ノブの名は正信といい、本多一族の者であるということ。おなじ本多一族の忠勝からすれば斬って捨てたいような、身内の大恥なのだという
万千代「あの、何ゆえ、さような者をわれらの下に……?」
康政「殿のご差配じゃ。そなたらが口を出すことではない」
万千代の策略
このころ、家康はまたしても武田軍の脅威にさらされていた信玄の喪に服し、出兵を自重していた嫡男の勝頼が、前年に行動を再開した
三河、遠江に相次いで侵攻すると、徳川方の諸城を次々に落とし、主要な城である長篠城を二万余の兵で包囲していたのである。
忠世「石川殿。織田はどう言うておるのじゃ」
数正「あまたの援軍をよこしてくださるそうです。しかしながら、徳川に急ぎ調えてもらいたいものがあると」
調えるものとは、三千本もの丸太であった。
万千代はそれを、ノブ本多正信を通じて、大久保忠世から聞き出した。
忠世は、正信の徳川家への帰参に力を貸した人物であり、二人は今も懇意にしていた
万千代はこれを利用することを思いつく
井伊が以前、材木を商っており、その折に手だれの者たちを雇い入れたこと、そのときの技は、今も井伊谷の者に受け継がれていることを万千代は家康に話した
万千代「武田攻めのお話を小耳に挟み、私にもお役に立てることがあるのではないかと。それがしにもぜひ、一部材木の手配をお申しつけいただけませんでしょうか」
家康「…で、そなたの望みは」
万千代「初陣を飾らせていただければと」
万千代から南渓に届いた書状を読んだ直虎は落胆した
五百本の木の切り出しと戦場への運送すること…。それによって虎松が初陣を飾り武功を立てれば、一目置かれることは間違いない。それをねらってもいるのだろう
しかしここは今、近藤家の所領なのだ。杉一本、勝手に切るわけにはいかない。
そこの道理が分からず、井伊谷をわがものであるかのごとく頼みをよこすとは、なんという未熟者であることか
直虎は家康に文を書き、取り次ぎを通さず、直接手渡すようにと、家康と親交のある瀬戸方久に託した
万千代を甘やかさないでくれ、そして、材木調達の役は近藤殿に命じてほしい、といった内容である
成果は、二日とたたないうちに現れた。近藤から呼び出しがあり、丸太を五百、十日のうちに用意せよと徳川から達しがあったことを告げられたのだ
直虎「それは大層急がねばなりませぬな」
近藤「しかしながら、近藤には切り出しに詳しい者はおらぬ。そなたの知り合いで誰か任せられる者はおらぬか」
直虎「すでに、ご家中におるではないですか。奥山六左衛門にございます」
近藤「あ、あの薄のろがか?」
主従の折り合いがよくないことは六左衛門から聞いていた
直虎「井伊が材木の商いをやっておりました折、切り出しから運送、人足の手配まで、すべてを引き受けておりました。役目を任せられてはいかがにございましょう」
あの話は、なしということでな。家康から出し抜けに言われ、万千代は愕然となった
家康「あの土地は近藤に安堵したものであるし。ならば、近藤に頼むが筋かと思うてな。頼んだ」
万千代「し、しかし、殿、この策は私が考えましたもの!考えた褒美に、何とぞ初陣を」
家康「戻ったら小姓には引き上げてやるゆえ、こたびは留守居を命ずる。日の本一の留守居、励むがよいぞ」
あの腐れ尼じゃ!われ知らず、万千代はつぶやいていた
万千代「裏から手を回し、握り潰したに決まっておる…」
しのぶの一言
後任の草履番ノブを見て思わず笑ってしまいました
間抜けでヘラヘラした様に対する万千代の般若顔(爆)
近藤に嫌われていじめられてしまう、可哀想な六左衛門
笑顔で近藤にとりなす高瀬、そしてよい役目につけるように話しをもっていく直虎
出世を目指してガツガツする万千代
それを面白がっている様子の家康
ナイスフォローをする万福
そして大局を見てうまく抑えを効かせる直虎
それにしても直虎のやっている事は、竜宮小僧みたいなのですよね
井伊の領主を降りたあとも、休むことなく井伊の平和を守ろうとしているのです
「先代にとり大事なのは、もはや井伊のお家ではなく、井伊谷が民にとって安穏なる地であること、それだけなのでございます」
と、方久が家康に伝えたことばが全てを物語っているようです
◎各回のあらすじはコチラ ➡「おんな城主 井伊直虎 」あらすじ一覧
◎前回のあらすじはコチラ ➡ 第40回あらすじ