前回(第48回)のお話をサラッとおさらい
信長が浜松城にやって来た。家康はじめ家臣一同は最大限のおもてなしでお迎えした。信長は喜んでくれたようで、今度は安土に家康と家臣一同を招く
同じころ、龍潭寺に捨て子があった。どうやら武家の子のようなので、調べてみると明智光秀の子から今川氏真に人質として差し出されたことがわかった
光秀によると、信長を殺害する計画があるというのだ。家康たち一行に囮となって安土に来るように仕向けて欲しいと言われたらしい…
第49話2017 年12月10日放送
ネタバレを含みます
まだ詳細を知りたくない方は読まない方がよいでしょう
会話多めで書いています
家康の帰路を確保
徳川の一行が安土城に入る頃、直虎は京で徳川家の御用商人、茶屋四郎次郎と会っていた。
万千代からの依頼で用件は、何かが起こったとき、速やかに三河へ戻るための経路を押くため話をつけておいて欲しいとするものだった
茶屋四郎次郎「二つ、手はあるような気がいたしますな。宇治から伊賀、を抜け、伊勢に出て、知多に渡る。もう一つは、堺より船にて知多へ」
直虎「……宇治からの道をお任せすることはできますか?堺のほうには昔なじんだ気賀の衆がおります。そちらを頼み、私のほうで当たってみることもできますかと」
光秀「遠路わざわざのおいで、かたじけなく存じまする。供応役の明智にございます」
家康「お招きいただき、光栄の至りにございます」
今川氏真から聞いていた信長の家康暗殺計画は、まず安土城で家康たちを歓待して油断させ、堺の町を見物させる。そして、最後に京の本能寺で開かれる茶会に呼び出して、そこで討ち取るのだという
光秀「では上様が参られますまで、しばし、ごゆるりと」
堺に着いた直虎は、中村屋を訪れ、船の手配を申し入れた。中村屋が言うには、海路で知多へ入るには、どこかで一度、船を寄港させなければならないそうだ
直虎「知多まで一気に行ける船はないのか?」
中村屋「……南蛮の船でもなければ難しいかと」
直虎「それじゃ。なんとか借りられる手はないのか」
中村屋「では、頭に話してみますか」
光秀の計画が暗礁に乗上げる?
信長のおもてなしは華やかですばらしいものだった。そんな中、羽柴秀吉からの密使が安土城に到着して、信長にこう告げた
秀吉家臣「備中、高松城、の清水宗治が思ったよりしぶとく、至急に援軍をお願いしたいとのことにござります」
信長は光秀に向かって
信長「急ぎ中国へ向け、兵を調えよ」
光秀「しかし、それがしはご供応役にございますし」
信長「行けと言うのが分からんのか、この金柑頭!」
謀反を起こすはずの光秀がいなくなってしまった。これから何がどうなるのであろうか?
一方直虎は、龍雲丸と久しぶりに対面していた
直虎「久しいの、頭」
龍雲丸「会いに来てくれたのか、とわ!」
直虎は、南蛮の船が必要となった事情を説明した
龍雲丸「……尼小僧様はまたなんだって、こんな物騒な話に首突っ込んで」
直虎「われは今、戦をなくす戦をしておるのじゃ」
虎松が万千代と名を改め、今は家康のそば近くに仕えていることを直虎は話した
直虎「ひとつ徳川のお家で、戦のない世を目指していただこうかと思うてな」
龍雲丸「相変わらず……いかれておるのう」
本能寺の変!
数日後の5月29日。安土城での6日間に及んだ供応を終えた徳川一行は堺に向かった
あとは謀反の報とともに、ここから船で逃げるのみだったが、光秀が毛利攻めの支度のために領地に帰ったことを万千代から聞かされた
6月1日、信長の使者が現れた
信長の使者「お待たせいたしました。わが主人より、明日、京に参るようにとの知らせが参りました」
光秀が謀反を諦めたとなれば、京に行けば、信長の策どおり、皆が討たれることになるのであろうか?
家康「そもそも織田様がわれらを殺すという策などはないのではないか?」
康政「…ただわれらを招いただけ。その機を利用し、織田様を殺せると思うた明智がわれらに『殺すつもりだ』とささやいたということにございますか」
家康「うむ。ゆえに、明智殿が諦め、中国へ向こうてしもうたのならば、われらは京で茶を頂いて終わるのではないか?」
確たる理由はないが、安土城で接した信長からは、殺意も殺気も感じられなかったのだ
もてなしておき、京まで呼んでから討つというのもおかしい。殺す機会など、安土でいくらでもあったはずである
6月2日の早朝、家康は同とともに堺を離れ、京へ向かった。そしてその途中…
常慶「今朝方、本能寺は明智に急襲されましてございます!」
家康「……そうか。やられたのか。織田、様は」
常慶「二条城には織田様ご嫡男がおられ、京ではすでに戦が始まっております」
こうなれば、戦火に巻き込まれぬよう、一刻も早く逃げるしか道はない。家康一行は陸路をたどり、翌日には伊賀の山越えを経て、伊賀の浜から船に乗った。
そして早くも翌々日には、三河の地に達した
しのぶの一言
あの伊賀越えが、まさかこんな猿芝居で描かれるなんて!(笑)
あらすじには詳細は書いていませんが、京に向かいう道中で直虎が放った龍雲丸が率いるニセ商人チームと家康チームのクサイ芝居が炸裂して、爆笑してしました〜