「直虎」第22話あらすじ!龍雲党と猪鍋で殿ご乱心?ネタバレあり

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©NHK

龍雲丸たちは井伊へやってきますが、トラブル続出。これをどのように収めていくのかが今回の見どころです。

いつもは男勝り直虎(柴咲コウ)ですが、今回は乙女な部分がポロリと出てしまい、可愛くて笑えます。



前回(第21回)のお話をサラッとおさらい

商談のため訪れた気賀の町で、直虎はスリにあい追いかけるが、逆に盗賊一味に捕らえられしまう。

しかもその盗賊一味頭領は、あの旅の男(柳楽優弥)だったのだ。一味は、直虎を人質にして井伊に身代金を要求する。その後、直虎は無事解放され、馬を盗まれそうになるが、傑山(市原隼人)の活躍でこれを阻止。

これで一件落着したように見えたのだが…

方久がもちかけた材木の話に、直虎は例の盗賊一味材木伐採の仕事を請け負ってもらうことを思いつく。

そして盗賊の頭龍雲丸)に単独で会いに行き、承諾を得た。

しかし、この事をあとから知った家臣たちに直虎は問い詰められるのである。

前回の詳しいあらすじはこちらです⬇

第22回 2017年6月4日放送

ネタバレを含みます。

まだ詳細を知りたくない方は読まない方がよいでしょう。

龍雲丸たちの仕事ぶりは?

直之六左衛門に問い詰められ、木の切り出しのために雇ったもの達が実は、直虎気賀捕らえて人質とした者たちで、しかも以前井伊周辺で盗伐した者であるということを白状した。

直虎「まあまあ、よいではないか。あの音たち心木を切る技は大したものではあるし」

方久「木は実によい値で売れるのでございますよ」

直之「ならず者を引き入れて、何かあったらいかがなさるおつもりですか!」

直虎「盗みもかどわかしもせぬと約束してくれたぞ」

直之「ああいう輩の性根はおいそれと直りませぬぞ!」

方久「荒くれ者を手なずけ、家来とする話もあるではございませぬか」

直之「そうじゃ」そうじゃぞ之の字。屈強な家来衆ができるかもしれぬぞ」

直之「それは、よぽどうまくやりませぬと…」

直之は少し心が動いたようだ。

六左衛門「しかし、但馬殿はお認めになりましょうか。確か、盗人は死罪にすべしと強く言っておられましたし…」

直虎「そこよのぅ…」

熟慮の末、ここはやばり南渓の力を借りようと、龍潭寺に出向いた。

南渓「龍雲丸を寺の預かりにする?」

直虎「はい。寺の預かりということであれば、政次もうるさいことは言えますまいし…」

南渓「まぁ、男ぶりがよいしのぅ。あの目がよいの、目が。かなりおもしろい考えの持ち主でもあるようじゃし。まあ、もう殿も大人であるしの」

南渓直虎龍雲丸に惹かれていると言いたいらしい。

直虎「和尚様、聞いておられたのならば、ご存じでございましょう!われは領主とは奪う者でもあるが与える者でなくてはならぬと思い、役目を与えただけにございます!木を切ることはもとより、穴を掘る技、戦う技、知恵、盗みの技、井伊としてはあの者たちを味方につけておき損はないと思うたからでもございます!ただ一心、井伊のためとやったことにございます!!」

南渓「そこまで考えてのことならば、そのとおり政次に言うてみてはよいではないかの。おぬしが妙な小細工をするほうが癪に障るのではないかの」

直虎は井戸端に政次を呼び出し、龍雲丸たちのことを話した。

政次は頭はため息をついた。

直虎「何故、われがそなたの意見を聞かねばならぬのじゃ。おかしくはないか!」

直虎政次は実際に採伐現場を視察することにした。
現場に行ってみると、監視に来ていた六左衞門龍雲丸力也と談笑している。

直虎「お、楽しそうにやっておるの」

六左衛門が2人に気付いて走ってきた。

直虎「但馬が、まずは皆の働きぶりを見てみると言うての。何を笑うておったのじゃ?」

六左衛門「それがですね、皆がこそこそ指図を聞きに来るのですよ。大声で仕事するわけにはいかなかったではないですか、盗むときは」

政次「お!お!もう、小屋も出来上っておるのか。相当に手早いようじゃの」

政次がおもむろに龍雲丸ほうへ歩きだした。

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政次「お前が頭領か」

政次「これは、珍しい結び方だな」

政次は切り出した木を縛っている縄の結び目を指さした。

龍雲丸「ああ、これば船乗りの知惠で。固く留まるわりにほどきやすいんでさ」

政次「皆、船に乗っておったのか」

龍雲丸「いえ、金山で穴掘りをやっておった者、木の仕事をしていた者、バラバラでさぁ」

カジ力他のほかに、若くてぽっちゃりしているのがゴクウ、眼帯をしているのがモグラで、それぞれ特技を生かし、木に登って枝を払ったり、道を造ったりしている。

だが、そろいもそろって異様な風体をしており、誰一人としてまともに見える者がいない。

政次「……そうか、大した働きぶりだ。しかし、領地境へは近寄らぬほうがよかろう。近藤殿の目につかぬとも限らぬゆえな」

政次「井伊はうぬらをかくもうてやっておるのだ。何かあれば、いつでも引き渡せるということを忘れぬようにな」

直虎「但馬、きような言い方は…」

龍雲丸「ご案じいただかずとも、いつでも姿を消せますんで」

政次「それはありがたい」

政次は帰って行った。直虎が後をあわてて追いかける。

龍雲丸「何故、殿様があのように家老に気を使うでさ」

六左衛門「但馬殿は今川の目付でもあるからのう」

龍雲丸「窮屈な話じゃな」

そういえば、いつぞや井戸端で直虎龍雲丸に、”そなたは、どこにでも行けるのじゃな”と羨ましそうに言ったことを思い出した。

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直虎「の!あの者たちの技は目をみはるものがあったろ!味方につければ、きっと井伊の力になってくれると思うのじゃ」

政次「殿があの者たちを飼いならせるなら、何も申しませぬ」

直虎「頭は、盗みは決してさせぬと約束してくれたぞ」

政次「なにも悪行は盗みだけとは限りませぬ」

直虎「……分かった。悪さをせぬように、われも重々気を配る」

政次「ぜひ、そうなされるがよろしいかと」

翌日、直虎六左衛門弥吉たけに命じ、庭先に米や酒、生活道具などを集めきせた。龍雲丸たちに持っていて使ってもらうためである。

採伐現場に赴いた、直虎六左衛門は龍雲丸たちが木を切り倒す様子を興味津々で見ていた。

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龍雲丸「お、直虎様。わざわざお運びくださったんで」

直虎「よく、あのような木が切れるの」

龍雲丸「……少しやってみますか?」

直虎「よいかの?」

六左衛門「直虎様、危のうございます!」

直虎「大事ない。大事ない。どの木を切るのじゃ?」

龍雲丸「これを一人で挽いて、木を切りまさぁ」

龍雲丸「慣れりゃ、なんてこたぁないですよ。で、そちらとこちらでこう構えて、息を合わせて挽くだけでさぁ」

早速、六左衛門を相手にやってみるが、なかなかうまくいかない

直虎「おい、六左、ちゃんと挽け!」

六左衛門「挽いておるつもりなのですが…」

龍雲丸「…少しよろしいですか」

見かねた龍雲丸が後ろに立ち、いきなり直虎の手をつかんだ。

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龍雲丸「いいですか、手はこう!聞いてますか?こう!」

持ち方を救えてくれている的だが、直虎は固まってしまって何も耳に入ってこない。

直虎「こ、こうか?」

龍雲丸「そうそう。そして、腹の下に力を込めて、せいの!」

龍雲丸直虎の手ごと大鋸をガッと挽く。すると、手応えがあった。

龍雲丸「歯が入ったの、分かりますか?」

直虎「うむ!」

うれしくて振り向くと間近に龍雲丸の顔があった。南渓が言っていたとおり男らしい顔立ちでドキッとする。

龍雲丸「分かりますか?」

直虎「わ、分かる!」

龍雲丸「では、六左衛門様もそ的調子でいきますよ。せいの!」

息を合わせて挽き始めたものの、直虎龍雲丸の体がぴったりとくっついた体勢になってしまい、直虎は固くなってしまった。

直虎「…だああああっ!」

たまらず龍雲丸の手をはねのけ、腕の中から脱出した。顔が真っ赤になっている直虎を、龍雲丸六左衛門が不思議そうに見る。

龍雲丸「あ、もしや、手首やられましたか。もとご無礼いたします」

龍雲丸直虎の手を取った。すぐにその手を振り払う。

直虎「大事ない、大事ない」

逃げるように走っていく直虎を、龍雲丸はぽかんとして見送った。

直虎は山林の中を駆け抜けた。

川辺までくるとモグラ野菜を洗っていた

モグラ「あ、頂きましたそうで、ありがとうごぜえやす」

直虎「慣れぬ地に来て何かと不便もあろう。足らぬものがあったら言うてくれ。どれ、助太刀いたそう」

モグラ「めっそうもない。水も冷とうございますし」

直虎「なんの、われは禅僧でもあるのじゃ」

直虎「そういえば、そなたらの中には、かなり読み書きできる者がおろう。あれば…」

モグラ「ああ、頭が。頭はどうも侍の家の子のようだったんでさぁ」

直虎「そうなのか。侍の家の子が何故、かような身の上に…」

モグラ「……わしら、お互いのことばそれほど話さなねえですから」

それぞれ、人には明かしたくない事情を抱えているのかもしれない。直虎も、それ以上尋ねるとはしなかった。

その夜、直虎は一人物思いに耽っていた。

龍雲丸は、武家は大泥棒だと言った。

その武家の子が何故……もしや、亀のように追われ……亀のようには戻れず…。

いや、もしかしたら、龍雲丸は井伊を守るために、亀の代わりに龍となって現れたのかもしれない。

最後に直親抱きしめられた時のぬくもりと、昼間に背中に感じた龍雲丸の肌の熱さ

妄想の中で漂っていたとき、突然しのの声が聞こえてきて我に返る。

”われらはスケコマにされたのでございます!”

数日後、伐採現場に運ぶ荷の準備をしながら、六左衛門が直虎に言った

六左衛門「そろそろ、またご覧になりませぬか?」

直虎「うまくいっておるのなら、行くまでもなかろう」

直虎龍霊丸と顔を合わせるのが、なんとなく気まずいのだ。

六左衛門「頭が気にしておりましたよ」

直虎「頭が何を気にしておった!」

そこへ、たけがやって来た。

トラブルが勃発!

百姓女房たちが訴えにきているという。

なんでも百姓女が言うには、龍雲丸の仲間たち博打場を開いているらしい。

百姓の亭主が入れ込んでしまい困っている言うのだ。

その夜、直之博打場に踏み込んでみると、果たして百姓相手に賭場を開いていたのは、暇を持て余していた力也モグラであった。

翌日、2人は直之に引ったてられ、直虎の前に連れてこられた

直之「誰が勝手に博打場を開いてよいと言ったのじゃ!」

直虎「頭。井伊の者たちは、こういったことに慣れておらぬのじゃ。その分、のめり込みやすい。一年ほど前は徳政を求め一揆すら起こりかねない様子だったのじゃ。それをさまざま手を打ち、ようやく落ち着いたところで……。博打は控えてもらいたい」

龍雲丸「俺らがやんなくても、陰でやってるやつもいると思いますがね」

直虎「…控えてもらいたい」

龍雲丸「へいへい、分かりましたよ、お殿様」

直之「なんじゃあ、その口ぶりは」直之が目を三角にして食ってかかる。

龍雲丸「おい、もうやんじゃねえぞ!」と2人を連れて引き揚げていった。

しかし、このあとも事件は続いたのである。

八助が自分のどぶろくが勝手に飲まれたと訴えてきた。

しかたなく、再び龍雲丸を呼び出す。

龍雲丸「皆に聞いたが、誰も飲んでねえって」

八助「ふんじゃ、なんでなくなってるでえ!」

カジ「誰かが欲人じまったんだろうなぁ」

カジ酒臭い息を吐き散らしながら言った。

八助「てめえけぇ!」

八肋か飛びかかっいこうとしたが、慌てて止められる。

その何日かあとには、冨介がが泣きじゃくっているを連れて駆け込んできた。

山にいる男に、追い回されて襲われそうになったという。人相を聞くと、どうやらゴクウらしい。
直虎直之と共に伐採現賜に出向いた。

ゴクウ「おいら、襲ったりしてねえよ!おいら!おいらIほんとに知られえです!」

嘘をついているようには見えない。しかし、娘が作り話をしたとも思えない

カジ「あのよ。とにかく、なんでもかんでも俺らのせいにしやがるってなあどういう了見なんだよ」

龍雲丸「カジ、落ち着け」

カジ「俺らを疑う前に、まず、そいつらが嘘ついてねえかどうか調べたらどうなんだよ!」

直之「ただの百姓と海千山千の賊がおったら、まず、おぬしらから疑うのが常道であろう!」

直虎「よせl」

龍雲丸「…おっしゃることも分かりやすが、なら、そもそもこんな話なを持ってくるなって話じゃねえですか」

直之「なんだと」

龍雲丸「こっちからすりや呼ばれて来たのに、なんでこんなけったくそ悪い扱いきれなきゃなんねえんだって話でさね。今日までのもん頂ければ、こちらはここで引いてもかまわねえんで、そちらで話し合っていただけやすかね…。」

この問題を解決すべく、翌日、直虎は皆を集めて評定を開いた

方久「ここはいっそ、盛り場を作ってみてはいかがでしょう。あの者たちかくだらぬ騒ぎを起こすのは遊べる場がないからです。盛り場を作ってしまえば、おとなしくそこで遊びましょうし、場代など、こちらの実入りも望めましょうし」

直之「出稼ぎに来ておる者のために、なぜそこまでせねばならぬのだ!」

政次「奥山殿。あの者たちが井伊におるのは、あとどれほどじゃ」

六左衛門「あ、あと、ひと月ほど、かと」

政次「では、その間に技を盗め」

直虎「技を盗む?」

政次「井伊の領内に分かる人間がおれば、次からはよそ者を頼む必要はなくなる。百姓にやらせれば、冬場の小遣い稼ぎにもなる」

六左衛門「……確かに、ちょうど野良仕事も休みですしな」

方久「まあ、井伊を潤すという意味では、それが最も理にかなっておりますな」

政次「それですべて収まりましょう」

直虎「待ってくれ!それではまるで技を盗むためだけに呼んだようでばないか」

直虎「われは、あの者たちと役目ぞ通じ助け合う間柄になりたいと恩うておったのじゃ。使い捨てることは本意ではない。堀を造るに長げた者、船に乗れる者もおるという。あの者たちと通じておくことは、井伊の民にとり、どれだけの助けになるか分からぬ」

政次「ほかならぬその井伊の民が荷情を訴えてきておるわけです。そして、あの者たち自身が銭さえもらえば出ていってもかまわぬと言うておるでございましょう?つながりを保ちたいと思うておるのは、殿だけなのではございますまいか」

政次に論破されてしまった。

夕刻、直虎龍雲丸たちに解雇を告げるため、六左衛門を連れて伐採現場に向かった。

六左衛門「別れるほうがお互いのためかと思います。これでよいのですよ」

そのとき、小屋のほうからどなり声が聞こえてきた

龍雲丸「盗みはすんなって、あれほど言っただろうが!」

龍雲丸カジを殴り飛ばした。何事かあったらしい。

2人は驚いて木の陰に身を隠した。

龍雲丸「何してんだ、てめえら!おお!」

ゴクウ力也を続けざまにぶっ飛ばしていく。

材木の山が乱れているところを見ると、龍雲丸の知らぬうちに、2人がどこかに横流ししようとしたらしい。

ゴクウ「やろうがやるまいが同じじゃねえですか!のっけから盗人扱いなんだから」

龍雲丸「だからって盗んだら、それ見たことかって言われるだけだろうが!」

カジ「俺、言いましたぜ!頭!井伊のやつらなんか信じていいのかって!あの尼小僧はクソ侍とは違うって、あいつは俺らのことを人として考えてくれてるって言いましたよね!なんですか、こりゃあ話が全然違うじゃねえですか!」

龍雲丸「…もう、こんな話受けねえから、勘弁してくれよ」

出ていくこともできずに木陰から見ていると、背後でガサッと音がした。怖がりの六方衛門「ひっ」と叫んで直虎に抱きついてくる。

直虎もびっくりしたが、なんのことばない、である。まれに人にけがを負わせるが、不用意に近づかねば、やみくもに襲ってくることばない

直虎「ただの猪じゃ。離れよ…」

ひたすらおびえてしがみついてくる六左衛門を見ているうち、直虎はあることに気付いた。

直虎六左衛門に龍雲丸たちのところに行き、殿が食事を振る舞うというので来てくれるように伝えさせた。

そして、龍雲丸たちの解雇を延期するということを独断で決めた。それを聞いたは直之は、やはり激しく怒りだした。

直之「なぜ、きような勝手なまねをなさるのですか!」

直虎「…昨日、山の中で不気味な音がしたのじゃ。だが、実は指が通りかかっただけでの」

村人たちと龍雲丸たちの関係も同じなのではないか直虎は思ったのだ。

直虎「遠くから見ておるゆえ、恐れが生まれ、思い違いが生まれる。お互い近づいてみさえすれば、それも解けるような気もするのじゃ」

直虎のこの真摯な気持ちは届いた家臣たちにも届いたようだった。

直虎「われが呼んできた者たちじゃ。われにこの思い違いを解かせてはもらえぬじゃろうか」

政次「…思い違いなどなかったら、どうなさるのですか」

直虎「そのときは、そなたたちと決めたとおりにする」

猪を求めて

直之八助角太郎カジモグラら一同はまったくもって気が進まないまま、直虎猪を求め山中を探し歩いていた

八助「なんでこいつつらと一緒に狩りせんといかんでえ!」

カジ「そりゃこっちのせりふだ!」

直之「しかたないではないか!殿が猪を食べたいと仰せなのじゃから!」

モグラ「お、ここは出そうだな」ふいにモグラが立ち止まった。

直之「わかるのか」

モグラによると泥のついた木が体をこすった跡だと言う。泥浴びをしたあと、汚れや寄生虫を木にこすりつけて落とすのだそうだ。

八助「そそうなのけえ。猪は芋に目がねえで」

八肋に下げたを見せる。

角太郎「これでおびき寄せて、食ってるところ、後ろっからぶったたくだ」

カジ「ガサツだなあ、井伊心やつらぁ。たたかなくてもヨォ。なぁ」

モグラ「穴に落とせばええ」

一方、館の庭には女衆が集まり、猪鍋の支度をしていた。

やがて日が傾き始め、あちらこちらの村から人々が集まってきた。直虎が触れを出しておいたのだ。鍋の支度もほとんど終わり、あとはを待つのみ。

直之「戻りました!殿」

モグラ八肋、続いて角太郎背中におぷったカジが入ってきた。

直虎「角、けがをしたのか?」

慌てて駆け寄ると、5人は顔を見合わせ、どっと笑いだした。

直虎「何がさように」

直之「いえ、猪を落とす穴を掘ったのですが、落ちたのは仕掛けを忘れたこいつだけで!」

一同、爆笑する!!

カジ「のう・角しかかからんでのう」

八助「猪よりばかっつらだな、おめえは!」

和気あいあいとしている5人の様子をぽかんとして見ていたら、角太郎は直虎が怒っていると勘違かしたらしい。

角太郎「あ!直虎様!おらのせいで猪獲れんで…」

直虎「…のう、そればまことに残念じゃ」

直虎も笑った。

庭山あちこちで、村の者たちと山の者たちが楽しそうに飲み食いしている。

突然、カジのどなり声が飛んできた。

カジ「うっせえなあ!ほんとに飲んでねえって!」

八助「ふんじゃ、誰がどぶろく飲んだってんでえ」

甚兵衛「おえおえ、はー和尚様がやったつちゅうことでええではないか」

福蔵「あ……あのぅ」

皆が注目する中、おずおずと水がめを出し、ばつが悪そうににやっとする。

カジ、八助「お前かーっ」

福蔵「悪いやあ!謝ろうと思ったけえが、八助ばか怒ってるらあー、なんか言いだしにくくてやあ」

八助「言いだしにくくてやあ、じゃねえで!」

カジ「こっちは大変だったんだぞ!」

2人とも顔が笑っている。

ゴクウ「あんのー」近寄ってきた

傍らににいた冨介の娘が、ヒャーーーと悲鳴を上げて直虎の後ろに身を隠す。

直虎「ど、どうした」

ゴクウ「これ、あんたのもんじゃねえか?」

ゴクウ直虎越しにのほうへ差し出したのは、古びたお守りである。

ゴクウ「あんたが歩いとったところに落ちとったから……」

直虎「ひょっとして、これ、渡そうとして追いかけたのか!」

ゴクウ「渡そうとしてるだけなのに、逃げるんだもの」

富介の娘は一瞬ぽかんとしたあと、申し訳なさそうに手を合わせた。

「…わ、悪かったやあー!許してやあー!」

これもまた、思い込みからきた謡解だったのだ。蓋を開けてみればたあいもない話である。

龍雲丸は、この一部始終を庭の端から見ていた。

南渓「おう、来たか、頭」

龍雲丸はじっと直虎を見つめている。

南渓「どうした?」

龍雲丸「いや、厄小僧様ってなぁ、不思議なお方だと思いまして。なんだかんだで人を取り込んでいっちまうといいますか」

南渓「井伊のご初代様というのは、そもそもは拾われ子でな。ここはその拾われ子が仲間を増やしていき、治めるに至った土地じゃ」

龍雲丸「…あんなふうな人だったんですかね、そのご初代様は」

南渓「会うたことがないからのぉ」

モグラ「お!頭。こっち来て、こっち。いろいろ思い違いが解けたんでさあ」

龍雲丸「聞こえてたわ」

龍雲丸は直虎に近づいてくると言った。

龍雲丸「……今度、猪、獲ってきますんで」

直虎「今度?…」
その意味に気付いて直虎は目を見開いた。

直虎「では!」

龍雲丸「お役目、続けてよろしいですかね?」

直虎「もちろんじゃ!もちろん!よろしく頼む!」

直虎は顔を紙ころばせる。

そんな2人を少し離れたところから見ていた政次は一人静かに去っていった。

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©NHK

気分よく盃を重ねた直虎は、今や完全に目が据わっている。

直虎「猪はまだかー!頭!ないぞ!猪が!」

龍雲丸はずっと絡まれているのだが、巻き込まれるのを恐れて誰一人近寄ってこない。

龍雲丸「あ、じゃあ、獲りにいってきます」

そそくさと腰を上げかけ、直虎にぐっと着物を引っ張られた。

直虎「そうやって、われの元から去るつもりであろう」

直虎「どうせ、去るつもりなのであろう。われはしつこいゆえ。どうせそなたは……どうせどこかに子でもおるのであろう」

龍雲丸「…あ、酒、取ってまいりますね」

両虎がぐっと龍雲丸の腕をつかんだ。

直虎「そなた、このまま井伊に残れ」
酔って潤んだ目が、しかし思いがけず真剣に龍雲丸をじっと見つめる。

直虎「われのものになれ!」

一方、政次の屋敷には、近藤殿が急ぎの用ということで訪れていた。

どうやら、井伊での材木の切り出しの話をどこかから聞いたようである。

●次回のあらすじもはコチラ ⬇


●各回のあらすじはコチラ ➡「おんな城主 井伊直虎 」あらすじ一覧

おもな出演者

井伊 直虎 主人公(次郎法師) 柴咲コウ
瀬戸 方久  瀬田村の商人 ムロツヨシ
小野 但馬守 政次 井伊家重臣 高橋一生
奥山 六左衛門 井伊家家臣 田中未央
中野 直之 井伊家家臣 矢本悠馬
南渓和尚 龍潭寺の住職 小林薫
傑山 龍潭寺の僧 市原隼人
祐椿尼 直虎の母 財前直見
龍雲丸 盗賊団の頭 柳楽優弥
力也 盗賊団のメンバー  真壁刀義
カジ 盗賊団のメンバー 吉田健悟
モグラ 盗賊団のメンバー マキタスポーツ
ゴクウ 盗賊団のメンバー 前田航基
甚兵衛 瀬田村の百姓 山本學
八助 瀬田村の百姓 山中祟
角太郎 瀬田村の百姓 前原滉

【大河ドラマ放送日時】

毎週日曜 総合テレビ  午後8時より

BSプレミアム 午後6時より

再放送 毎週土曜 総合テレビ 午後1時5分より

しのぶの一言 (感想)

龍雲丸に後ろから抱きつかれた時は感じてるのに、六左衛門に抱きつかれた時は無反応という。

直虎のいい男センサー感度よ!

でもね、恥ずかしくて男の人の腕から逃げる時は

”だぁーーー!”ではなくて

”いやーん”っですよってだれか直虎さんに教えて上げてください。

アントニオ猪木じゃないんだから!



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